活字中毒な日記、また現在進行中の小説(二次創作)を一部公開。
逢坂剛『百舌の叫ぶ夜』
こんばんわ。今日はさっそくbook reviewです。興味のある方はどうぞお付き合い下さい。


百舌の叫ぶ夜 百舌の叫ぶ夜
逢坂 剛 (1990/07)
集英社
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keyword:記憶を失ったテロリスト

この世界に自分が知る人間は一人もいない。しかし記憶を失ったとしても、彼の抱えたそれまでの因縁が消え去る訳ではなく──。

「おれはそんなに何度も、人殺しをしているのか」



1ページたりとも退屈させないとは、後書きに書かれた船戸与一氏のお言葉。
内容は正にその通り。緻密に練られたプロット、展開に次ぐ展開。全編に張りつめた緊張とそれを突き破るアクションの連続が、読む手を休めません。

また第4章の終わりで、それまで描いていた「百舌の姿」が180度コロリと変わる瞬間などは、本読みならではの醍醐味じゃないでしょうか。
あれは正に活字のマジック。映像化してしまうと、きっとあれほどの快感は無いね。

そしてラスト。様々に枝分かれしていた伏流が、最後にドッと合流する瞬間。室井の動機も単なる親の情で終わらせる事なく、きちんと生臭い私欲を含んでる辺りが良かったです。
余韻の残る結末が、続編への期待を高まらせます。「百舌」……あそこからどうやって蘇るんだ?!

ただ時制が頻繁に前後するのは、読みにくいと思う人もいるかも。でも、そんなもの気にならない程オモシロイけど。まあ、気になる方は、逢坂さん自身が書いた後書きを読む前にCHECK!!





ところで──。
これまで私は、書かれてから時間のたったミステリーって少し敬遠している部分がありました。ミステリーには「犯罪」が付きもので、犯罪ってのは社会の変化にいち早く対応し、複雑化&進化していくものだからです。

だからあまり古いと、ストーリーの緊迫感よりも昔の刑事ドラマの再放送見てるようなノスタルジーを先に感じちゃって。それこそ半世紀も経って古典になってるようなものなら「そういう時代のお話」って思えるから、割と平気なんですがね。

でも最近思った。その犯行手口が古かろうと新しかろうと、結局そこに書かれる人間は何も変わってないんだよな。それに本当に面白い小説って、古臭さを感じさせない。10年たっても20年たっても売れてる本てのは、やっぱ面白いんだな〜。

HIRO君、またお勧めあったら教えてね♪ 他の皆様も何かありましたら是非!

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