活字中毒な日記、また現在進行中の小説(二次創作)を一部公開。
東山彰良『ワイルド・サイドを歩け』
今日は東山さんの二作目!

ワイルド・サイドを歩け ワイルド・サイドを歩け
東山 彰良 (2006/06)
宝島社
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相浦理一は進学校の高校3年、同性愛者で男娼。ある晩、彼は客として取った台湾人の男に首を絞められ殺されかける。しかし理一は逆に相手を半死の状態に陥れ、ついでに男の私物を奪う。その中には百歩蛇と呼ばれる台湾製ドラッグ84錠と、一丁の違法銃が……。



今回の主人公はゲイな男子高校生ですか。といっても、勿論BL的な萌えは期待してはいけません(笑)
読後の感想を一言で言うと「もう皆、本当にタフなんだから〜」って感じかな。一作目に負けず劣らずノリの良いクライムノベル。面白かったです!

内容は帯に「高校生男娼×ストリートギャング×零細暴力団」とありますが、正にその通り。前回の『逃亡作法』では新種のマリファナが闘争の種でしたが、今回は『百歩蛇』という錠剤タイプのドラッグ。そう、悪党どもが金の成る木と崇めるのは、いつだって悪いオクスリなのです。

とはいえ、このストーリーに壊れたジャンキーは出てこない。でもジャンキーでもない奴らが、こーやって平然と殺し合いを展開していくというのが逆に凄い。
正に獣の世界。そこでは下手な良識や良心は自らの命を縮めるだけ。そんな修羅の世界でありながらも、登場人物たちはクールなままとち狂ったりしない。

いやもう「修羅」って言葉さえ、何か浮いてしまう。特に対立するギャングや零細ヤクザの井島組、恒常的にワルイそいつらには、もう「悪」とかいう概念すら無いに等しい。
自分たちが生き残るために、冷静にただ淡々と罪悪感や葛藤もないまま暴力を行使する。それでもラストは決して「破滅」ではない。まあ、破滅的な状況には変わりありませんが(笑)

今作は前作に比べ、全体的に軽快さが薄れノワール色が濃くなったかな。またデビュー作の時に気になった主語の欠落や難解な比喩が影を潜め、文章的にグッと読みやすくなりました。ストーリーも追いやすくなった。
そのぶん展開が読みやすくなったなぁ、なんて思ったりもしましたが……ラストにもう一幕、ちゃんとありましたねー! この最後の一撃が満足度の差です。

さて次は4作目にあたる『さようならギャングランド』に取り掛かります。3作目の『ラム&コーク』は取り寄せに時間かかってて、まだ手に入ってません(T T)
今月にまた新刊あるらしいし、あと4冊は東山ワールドを堪能出来ます。わーい♪


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