活字中毒な日記、また現在進行中の小説(二次創作)を一部公開。
梁石日『男の性(さが)』
今日は『血と骨』で有名な作家、梁石日(ヤンソギル)氏の『男の性』のレビューです。ちなみに『血と骨』もかなりオススメしたい本だったりします。

男の性 男の性
梁 石日 (1999/07)
幻冬舎
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本屋で見つけた時は思いっきり邪な興味本位で手に取りましたが、内容は至極まじめなものでした(でも幻冬社アウトロー文庫(官能小説むけジャンル)で且つこの表紙じゃ、十分邪な興味をあおる作りだと思うけど/笑)
何となく男と女の性の相違について、男の言い訳でも延々と語られているのかと。あと男はこーゆーのがイイのだとか、あーゆーのがイイのだとか……(笑)

でも実際のこの本は「男社会」への攻撃、非難であります。今の権力集中型男性優位の社会システムが、政治腐敗から環境汚染まで全ての原因であるとまでおっしゃる。もちろん内容全てに納得出来た訳ではありませんが、随所に大きく頷いてしまう箇所があった事は否めません。

読んでビックリだったのが、昔は人間も一年に一回の発情期だったとか、作者の母親が16歳の時に8歳の少年の元に嫁がされた経験があったとか。
また意外だったのが、男の性が『想像力に強く根付いている』という下りでした。私は「男の性」は視覚や触感など、もっとそういった即物的なものに反応しやすいのだと思っていましたから……。

そして、元来は男の性にも女の性にも外見的相違以外に違いは無いのだという著者の意見──私たちが常に自然にそこにあるものだとした「男女の性の差異」などというものは、「男社会」が作り出した後付けであるという説にもハッとする所がありました。

また話は変わりますが『ワイセツ裁判のワイセツ性』の下りは、私も全く同感でした。元来「性」というのは自然なもので、それをここまで歪めたのは人間の非自然性と文化なのだという主張には賛成します。

さて、こうなるとハードボイルド小説を好み、所謂「男らしい男」を好む傾向がある私自身も思い切り「男社会に感化された性」なのかもしれませんね。
この本はタイトルこそ「男の性」ですが、女こそ一読し、自分の性を今一度考え直してみる良い指南書かも知れません。薄い本ですから、サクッと読めますし。たまには小説以外の本も良いね!

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