活字中毒な日記、また現在進行中の小説(二次創作)を一部公開。
ジェイムズ・カルロス・ブレイク『無頼の掟』
今日は久々に海外作品の紹介。大好きな本です。

無頼の掟 無頼の掟
ジェイムズ・カルロス・ブレイク、加賀山 卓朗 他 (2005/01)
文芸春秋
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舞台は1920年代のアメリカ、禁酒法の時代。頭も良く両親に愛されて育ったソニーは何不自由のない少年のはずだった。しかし幼い頃から、ギャングで生計を立てていた叔父のバックやラッセルに憧れ、一方で自分も生まれながらの無頼であると分かっていた。そしてソニーは両親の死を切っ掛けに、叔父たちと共に本格的なギャングとなり……。

今回は二年ほど前に読んだものを再読。しかし再読でも面白さは変わらないな〜。何と言うか、好きな映画を何度も見る感覚と似てるかな。そういうのってストーリーというよりも、もうその世界観に惚れてるって感じでしょ? ページを開く、そこに記された一行一行がたまらない。そんなサイコーにかっこいいジェイムズ・カルロス・ブレイクの世界!

まず初っ端から収容所の凄惨な描写に胸を抉られ、その後ソニーがギャングとして成長していく姿を楽しみながら仲間同士の友情に胸を打たれ、物語中盤からはソニーとベルとの初々しい恋と、息の詰まるアクションシーンの連続に興奮が続き、徐々に迫りくる追跡者への恐怖がラストへと一気にストーリーを加速する!

物語終盤、負傷したラッセルの代わりにベルが活躍しだす頃には、「えー、こんなに面白くなってきてるのに、もう終わりに近いのー?」と、残りページが減っていく事が苦痛に思えるくらいでした。出来ればいつまでも、ギャングとしてしぶとく生き続ける彼等の話を読んでいたかった。

そして何よりいいのがラスト。ドドドーッと怒濤の如く押し寄せる熱いラスト。ラッセルとソニー……いいなぁ。そして最後の1ページで、再び淡々とした乾いた風が吹く。ううーん、本当の「生まれながらの無頼」が最後に残ったって感じでしょうか……。多分、この本はこの先何度も読み返すだろうな。
実はこの作品のラストが今世紀最大にカッコイイというのは、読む前からあちこちで聞いてました。そんな前評判を踏まえても、十分にかっこいいラストなのでした。

ところでジェイムズ・カルロス・ブレイクは本国ではもう7冊くらい出してるのだけど、日本語に翻訳されてるのは今のところ二冊だけ。そのうちに全ての作品が翻訳されることを祈ってます。後はこの本を読んでるとき、すごくコーラが飲みたくなったって事を伝えておきます(笑)


最後に気に入った言葉を。

「金は稼ぐより勝ち取るほうが気分がいいことは誰でも知っている。だがとにかく盗む──なかでも強奪する──のが最高さ」

「メシを食う場所でクソをする奴はいない」これは、なぜ地元で強盗を働かないかという問いへのバックの答え。ごもっとも、何ともわかりやすいお言葉です(笑)

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