活字中毒な日記、また現在進行中の小説(二次創作)を一部公開。
東山彰良『ラム&コーク』
今回は東山彰良さんの3作目の感想です。これにて東山さんの現行のオリジナル作品は読破。寂しい〜っ。

ラム&コーク ラム&コーク
東山 彰良 (2004/10/15)
宝島社
この商品の詳細を見る


礼は二年半の刑務所暮らしの後、薄給で実家の商売を手伝っていた。それはかつて祖父が借金のかたにとりあげたという墓石屋だ。その墓石屋が本格的に中国市場進出をする事になり、礼は父親に言われ、異母兄弟で元ホストの冴と共に、冴の幼馴染みで中国語教師である翔子の元で中国語を習うことになった。しかしその初めての授業の場に、ナイフを持った闖入者が現れ?!

面白かったです! 最後の1ページまでドキドキさせてくれました。アジアンノワールやクライムノベルのファンならば「蛇頭」や「元公安」「謎の殺し屋」はお馴染みのテーマ。この物語はそんな奴らが一挙に登場するお話。主人公サイドも一人は前科ありのガテン系。もう一人は腕に千手観音を彫った元ホストと、とにかく一癖も二癖もある奴ら。そんな話が面白くないわけない!

個人的には殺し屋3兄弟の一人クリス・淳也・キーナーがお気に入り。うぎゃあ! か、かっこいい! 何でそんなにかっこいいんだ!! もし東山さんにリクエストが出来るのならば、彼をメインにした話を切に希望したいっ!! それくらい惚れましたぁ!! ああ、私もクリスにメールしたい。<RUM&COKE,PLEASE>って。もちろんターゲットはワ、タ、シ♪(アイタタ)
 
話を戻しまして……とにかくこれは、そんな風にエピソードを一つ一つ楽しみたい作品ですね。とにかく登場人物たちが活き活きしている。礼と冴のやり取り、礼の淡い恋心、そして殺し屋クリスとの友情。また一方で、残虐なのにどこかコミカルな悪役二人組!(これは東山さんの定番ですね!)
ストーリーの展開自体は、確かにストレート過ぎるかな。だけど登場人物たちの酒脱な会話とお馴染みのジョークで退屈させない。だからついつい見入ってしまう。正にそんなハリウッド映画的な作品でした。ラストもハリウッド的でしたし。ショコラさんグッジョブ(笑)

ところで東山さんは、かつて警察や入管の通訳として中国人犯罪者たちとリアルに接してきた経歴をお持ちのようで。だからかな、東山さんの作品に出てくる中国人悪党どもは、妙に人間臭く親近感があって感情移入しやすい。それは東山さんが彼等をよくあるステレオタイプの悪役として扱わずに、喜怒哀楽のある人間として描いているからなんではないだろうか。だからラストは悲しかったよ。林さーん(泣)


最後に今回印象に残った箇所を。

信念がないから迷う。迷うことを抜け目のなさと勘違いして、迷いに迷う。
そうしているうちに機を逸し、ようやく伸るか反るかの勝負に出るころには、あらかた負けがきまってしまっているのだ。(東山彰良『ラム&コーク』より)

んー、だよねぇ。耳いてぇ(><)
コメント
この記事へのコメント
東山彰良のロックバンドの本こんど貸してくれ。
2007/07/31(火) 02:10:16 | URL | HIRO #-[ 編集]
貸してもいいけど、出来れば買って下さい! 理由はHIRO君に本を貸したくないんじゃなくて、東山さんの本が売れてほしいからですよ! 
2007/08/01(水) 03:35:10 | URL | Yoko #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック

アクセス解析